リフォーム時に気をつけて! シックハウス症候群にならないための対策
公開日 2022年9月23日 最終更新日 2023年8月29日
リフォームした家や新築など、新しいところに住み始めるとなんだか調子が悪いな、もしかして新しい環境(家)が原因?シックハウス症候群なのかな?と不安に思って相談されることがあります。シックハウスという言葉は聞くけどこの家がそうかよくわからない、どう対処すればいいのか?という相談です。シックハウス症候群とは建材などから発生する化学物質などの室内空気汚染が原因と言われ、健康被害を引き起こすと指摘されているものです。家族、特に赤ちゃんや小さなお子さん、またアレルギーなど化学物質過敏症の方がいる家庭では特に心配です。できるだけ発症したくありません。リフォーム前に予防と対策方法をこちらのコラムで紹介したいと思います。リフォームをこれから考えている方の参考になると嬉しいです。
シックハウス症候群とは?
シックハウス症候群は、特定の建物や住宅内に長時間滞在することによって引き起こされるとされる症状の集合体です。この用語は、1980年代に初めて日本で使われたことから、シックハウス症候群と呼ばれるようになりました。近年、住宅に高気密さが重要視されるにつれ、外気温や騒音などの影響を受けにくいため快適な生活が送れるようになりました。一方で空気をいつも入れ替えていないと空気中の二酸化炭素濃度が上昇したり、ダニやカビの胞子が飛散した状態で室内の空気環境が悪くなってきます。またそれだけでなく、室内の家具や内装材や建具などから化学物質が放出され(VOC)室内の物質が原因で起こる全身に関わる健康被害を「シックハウス症候群」と呼んでいます。最近では学校の室内空気汚染による健康被害として「シックスクール」という問題も浮上しています。その家や住居から離れると症状が緩和されたり消えるケースがほとんどですが、また同じ環境に戻ると症状が起きたりひどくなったりします。
シックハウス症候群の症状には、頭痛、倦怠感、めまい、吐き気、喉の痛み、目のかゆみ、鼻づまり、皮膚のかゆみ、喘息の悪化などが含まれます。ただし、これらの症状は他の疾患とも重なることがあり、シックハウス症候群を確定的に診断するためには、他の要因を排除し、環境の調査や専門家の助言が必要です。シックハウス症候群は個人によって異なる場合がありますので、具体的な対策は個別の状況に応じて検討する必要があります。環境の改善に向けては、専門家のアドバイスや建築家の支援を受けることがおすすめです。
要因と予防方法
1、建具から揮発する化学物質
原因は様々ですが、建材や接着剤、塗料などそこから揮発する化学物質により室内空気が汚染されています。できるだけ揮発性有機化合物 (VOC)gを含まない建材や塗料と使用するとよいです。Fフォースター(F☆☆☆☆)と表示されている建材や塗料がありますが、これは☆の数が多いほどホルムアルデヒドの拡散が少ないとされている建築基準法の改正によってできたガイドラインです。基準以内の数値でも少量のホルムアルデヒドは拡散されているわけですのでFフォースター認定製品が必ずしも安全とは言えません。できるだけVOCの全く含まれていない建材でゼロVOCやVOCフリー製品を調達すると良いでしょう。
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2、ダニの死骸やカビの胞子もアレルギーを起こす原因となります。換気や掃除をこまめにしたりカビが繁殖しないよう湿度を適度に保つことも大切です。
- 定期的な掃除と清潔な環境の維持: ダニやカビの繁殖を防ぐために、定期的な掃除を行いましょう。床や家具の表面を掃除機や拭き掃除で清潔に保ち、埃や汚れを取り除きます。
- 適切な湿度の管理: ダニやカビは湿度の高い環境で繁殖しやすいです。室内の湿度を50%以下に保つために、加湿器や除湿器を使用するなどの対策を取りましょう。
- 十分な換気: 室内の空気を定期的に入れ替えることは、ダニやカビの発生を抑える効果があります。換気扇を使用したり、窓を開けて十分な通風を行いましょう。
- 湿気の蓄積を避ける: シャワーや風呂を使用した後は、湿気をしっかりと排出するために換気扇を使い、タオルやバスマットなどの湿ったものを乾かすために早めに洗濯しましょう。
- 適切な断熱と通気: 家の断熱や通気システムを適切に設計することで、室内の湿気の蓄積を防ぎ、ダニやカビの発生を予防することができます。
- 家具やカーテンの選択: ダニの発生を抑えるためには、布地の家具やカーテンは洗濯ができるものを選びましょう。また、ダニの繁殖を防ぐために、ハウスダストのたまりやすい場所を減らすために、簡単に掃除できる家具を選ぶと良いでしょう。
これらの対策を実施することで、ダニやカビの繁殖を抑え、シックハウス症候群の予防に役立てることができます。ただし、特にカビの発生が激しい場合やシックハウス症候群の症状が深刻な場合は、専門家の助言を受けることをおすすめします。
3、日用生活品
タバコ、芳香剤、防虫剤、清掃用スプレーなどにも化学物質は含まれています。シックハウスを防ぐにはできるだけ要因となるものを減らすことです。
- 禁煙または屋内禁煙: タバコの煙は室内の空気を汚染し、シックハウス症候群の原因となります。屋内では禁煙を徹底し、喫煙者には屋外で喫煙するように促しましょう。
- 自然な香りの利用: 芳香剤やルームフレグランスに含まれる化学物質は、室内の空気を汚染する可能性があります。代わりに、自然な香りのある植物やエッセンシャルオイルを使用することで、室内の空気をより健康的に保つことができます。
- 防虫剤の使用制限: 防虫剤は揮発性化学物質を含むことがあり、室内の空気を汚染する可能性があります。必要な場合には、できるだけ使用頻度を制限し、代わりに防虫対策のために物理的な手段(例:網戸の修理や窓の閉め方)を選ぶことを検討しましょう。
- 清掃用スプレーの選択: 室内清掃に使用するスプレーは、VOC(揮発性有機化合物)の含有量が少ないものを選ぶようにしましょう。自然由来のクリーニング製品や低刺激性の製品を選ぶことが望ましいです。
- 定期的な換気: 換気は室内空気の循環と入れ替えに効果的な方法です。定期的に窓を開けて自然の風を取り入れ、室内の空気を新鮮なものにするよう心がけましょう。
- 環境に配慮した製品の選択: 製品を選ぶ際には、環境に配慮された製品を選ぶことが重要です。環境に優しい、低VOCの製品や自然素材を使用した製品を選ぶことで、室内環境を改善できます。
これらの予防方法を実践することで、室内空気の汚染を軽減し、シックハウス症候群のリスクを減らすことができます。
4、室内の換気不足
室内の空気はこの上記のような要因でとでも汚れています。室内の空気中の化学物質をなくすにはまずは換気が大事です。2003年の建築建築基準法改定で24時間換気システム設置の義務化がされました。換気はコロナ禍で注目されましたが三菱電機による調査によると、24時間換気システムについて自宅についていることを知らない人4割、稼働させていない人5割、換気システムを掃除をしたことがない人が6割もいることがわかりました。また、その調査によると1〜2年間放置したフィルターをつけた換気扇は換気機能が半分にまで低下することが分かったらしくまずはどこに換気システムがあるか確認し、2週間に1回は掃除することを勧めています。空気が綺麗になるのは目に見えにくくわかりにくいでが換気をすることで空気を掃除できているのです。空気中の有害物質を吸い込むことによりシックハウス症候群を発症させる可能性があります。予防するためにも換気は必ず行ってください。
その他の対策方法
シックハウス症候群にならないための対策は第一に換気、第二にも換気ですが、それ以外にも対策として、ゼロVOCの室内の空気を綺麗にする塗料エコスオーガニックエアピュアペイント(APP)もあります。このような機能付きの塗料でで室内環境を改善が可能なのです。空気中のVOCを永久に吸着&中和できるためより進んだシックハウスや過敏症対策にお使いいただけます。