リフォームする際に対策できる?《化学物質過敏症対策》
公開日 2023年3月30日 最終更新日 2023年11月24日
家のリフォームと聞いて何を思い浮かべますか?古くなったバスやキッチンの設備を新しくしたり、間取りを変えたり、より暮らしを快適にするための空間をアップデートする、と言ったイメージが多いのではないかと思います。より最適な暮らしを求めて。。。お金も時間もかけてするリフォームの目標は本当にその通りだと思います。リフォームと言ってももともと新築で建てたり買った物件を年月が経ってリフォーム、または古いところを購入してリフォームなど色々と状況は違うかもしれません。新しくなる自宅を想像して夢も膨らむことと思います。
そんなとき、リフォーム最中に体調が悪くなる、という事もあるのはご存知ですか?自宅のリフォーム中にアレルギー反応をしたり気分が悪くなったりという事例があります。使っている素材の材質や塗料などの建材から空気中に放出されるVOCなど原因はいろいろ考えられます。シックハウス症候群かもしれません。もともと有害物質や化学物質に敏感に反応するので気をつけているという方もいますが、それまで普通に暮らしていたのに自宅のリフォームを機に敏感になったしまったという事もあります。ケースバイケースで何が原因、またはどうすれば防げるとは言い切れないのが現状です。このコラムでは実際に相談された例を紹介し、どのような対処で解決できたかご紹介したいと思います。
この症状はシックハウス症候群?
新築やリフォームの最中または後にシックハウス症候群の症状が出てしまい、気分が悪くなったり体調が悪くなったりという場合があります。シックハウスハウス症候群とは、住宅に使用されている建材や家具から空気中に発散される化学物質やカビやダニなどを吸い込んでしまうことによって起こる健康被害の総称です。住宅だけでなく、会社や学校などでも建物がある場所ならどこででもあり得る事です。
主な症状は、頭痛、めまい、目の痒みや痛み、吐き気、湿疹、咳、蕁麻疹、鼻詰まりなど多岐に渡ります。人によって症状は違い、またその場様を離れると良くなる事がほとんどです。
リフォームの際のこう言った症状は使用している新しい建具や家具、塗料などからの原因も考えられるのです。シックハウス症候群は、その場所を離れると症状が軽くなったり消えたりします。もし新しい家、も則はリフォームしたばかりの家の中などで体調が悪くなるようでしたらまずは外に行ったり、その場所を離れたりしてみてください。
化学物質過敏症とシックハウス症候群の違い
シックハウス症候群と比較されたり同類とされがちなのが化学物質過敏症です。建築基準法でシックハウス対策は義務付けられており、クロルピリホスの使用禁止、ホルムアルデヒドの使用量の制限、換気設備の義務付け、があり、フォースターF☆☆☆☆などの取得がある建材を使用したりすることにより健康被害が起きないように出来るのがシックハウスと言えます。
それに対して化学物質過敏症の場合は量のコントロールで必ずしも体調が改善しません。過敏症と言われる状態は体内の許容量を超えてしまっているため微量でも反応してしまいアレルギー症状をおこします。この症状も個人差が大きく症状が様々で決まったものでは無いため家族からも気持ちの問題だ、などと言われて苦しむ方が多いのです。
自分が化学物質に敏感、アレルギー体質と分かっている場合にはできるだけ化学物質を避けたリフォームをお勧めします。フォースターF☆☆☆☆取得済みの建材や塗料でも化学物質過敏症の方にはそれでも有害の場合があるのです。
リフォーム中には対策が必要
リフォームする際にはできるだけシックハウス症候群や化学物質過敏症を発症しないためにできる対策は以下の通りです。
1、建具から揮発する化学物質を避ける
原因は様々ですが、建材や接着剤、塗料などそこから揮発する化学物質により室内空気が汚染されています。できるだけ揮発性有機化合物 (VOC)gを含まない建材や塗料と使用するとよいです。Fフォースター(F☆☆☆☆)と表示されている建材や塗料がありますが、これは☆の数が多いほどホルムアルデヒドの拡散が少ないとされている建築基準法の改正によってできたガイドラインです。基準以内の数値でも少量のホルムアルデヒドは拡散されているわけですのでFフォースター認定製品が必ずしも安全とは言えません。できるだけVOCの全く含まれていない建材でゼロVOCやVOCフリー製品を調達すると良いでしょう。
2、ダニの死骸やカビの胞子もアレルギーを起こす原因となります。換気や掃除をこまめにしたりカビが繁殖しないよう湿度を適度に保つことも大切です。
3、日用生活品で原因となるものをできるだけ減らす
タバコ、芳香剤、防虫剤、清掃用スプレーなどにも化学物質は含まれています。シックハウスを防ぐにはできるだけ要因となるものを減らすことです。
4、室内の換気をきちんとする
室内の空気はこの上記のような要因でとでも汚れています。室内の空気中の化学物質をなくすにはまずは換気が大事です。2003年の建築建築基準法改定で24時間換気システム設置の義務化がされました。空気が綺麗になるのは目に見えにくくわかりにくいですが換気をすることで空気を掃除できているのです。空気中の有害物質を吸い込むことによりシックハウス症候群を発症させる可能性があります。予防するためにも換気は必ず行ってください。