無害なチョークはある?【よくある質問】黒板塗料の黒板に使えるチョークを紹介
公開日 2023年1月15日 最終更新日 2023年10月30日
チョークボードペイントを販売する私たちによくある質問の1つが
黒板塗料で作った黒板で使えるチョークはどんなチョークが使えますか?です。
一般的な黒板同様、普通の市販のチョークが使えます。
チョークは文房具屋さんや100円ショップで販売されています。
チョークって有害?無害なチョークはありますか?
数十年前に学生だった方だと、チョークを使うと痒くなったり敏感な方だとかぶれたり、チョークは体に良くない、と言いうイメージがありませんか?私も黒板に書いた後は手が荒れるので、すぐに手を洗いに行っていました。そして消した後に舞い上がる粉塵。
そのころに比べると現在のチョークはかなり改善されているんです。
一般的なチョークは有害ではありません。
チョークって何で出来ているの?成分は?
数十年前の肌が荒れていた時代は強いアルカリの石灰が使われることがありましたが、現在市販されているチョークの成分は主に2種類です。
もちろんどちらも黒板塗料を塗装して作った黒板にお使いいただけます!
●炭酸カルシウムのもの
●硫酸カルシウム(焼き石膏製と記載されている場合もあります)のもの
どちらも黒板に使用するような使い方で人体に影響があることはありません。
粉塵として大量に吸った場合は別になりますので、チョークの粉を大量に撒き散らしたりすることがないようにしてください。
炭酸カルシウムチョーク
原料
炭酸カルシウムとは、貝殻やサンゴの骨格、鶏卵の殻、石灰岩、大理石、鍾乳石、白亜(チョーク)、方解石、霰石の主成分。化粧品の原料や食品添加物としても使用が認められている成分です。チョークだとホタテの貝殻などが使われています。
チョークとしての特徴
炭酸カルシウムチョークはダストレスチョークと言われることもあります。それは細かい粒子で、比重が重い特徴があるため、粒子がまとまって舞わずに下に落ちやすい特徴があるためです。ダスト=チョークの粉 が無いとまでは言いませんが、粉が舞わず、散らかりにくく管理が簡単です。そのため粉塵として呼吸として吸い込む可能性も低いのです。
また、呼吸と一緒に吸って体内に入った場合でも血液中の二酸化炭素と炭酸水素カルシウムに変化して溶解し、尿として排出されるので肺の中に蓄積しないのも安心です。
硫酸カルシウム(焼き石膏製)
原料
石膏。天然鉱物。
チョークとしての特徴
柔らかいので太い文字や強弱をつける書き方をするのに向いている。粒子は粗く、比重が軽いため、炭酸カルシウム製のチョークに比べて粉が舞いやすい。
【チョークの豆知識】学校で使うチョークに関して 学校保健安全法
学校保健安全法というものがあり、
学校環境衛生基準で浮遊粉じんに関しては0.10mg/㎥以下であるとし、教室内の浮遊粉じんの例にチョークが挙げられ、年2回濃度を検査するとされている。(基準値の1/2以下の際は次回より省略が可)P39に記載
さらに粉塵が多い=-0.10mg/㎥を超えた場合 の措置として硫酸カルシウム製のチョークと炭酸カルシウムチョークだと炭酸カルシウムチョークの方がチョークの飛散が抑えられるとされている。P40、41
つまり粉塵の飛散を抑えるためには炭酸カルシウム製を使用するのが良い、と学校環境衛生基準に記載されているんですね!
チョークの成分は無害 炭酸カルシウムのほうがリスクが少ない
硫酸カルシウム(焼き石膏製)のチョークも有害ではないとされています。
ただし粉塵として異物反応の原因にはなるので、粉塵になりにくく、排出されやすい炭酸カルシウム製の方がリスクが少ないと言えます。
↓↓↓無害を謳って販売されているIKEAのチョークは炭酸カルシウム製。
チョークの色のユニバーサルデザイン化
最近のチョークの赤はピンク系ではなく、朱色系になってきています。
どんな方の色覚でも判別しやすいのが朱色系だからです。
おうちでのお絵描きに使うには好きな色で良いのですが、店舗のメニュー書きやイベントで多くの人に見てほしい場合は色覚に配慮したチョークの色を使うようにしてはいかがでしょうか。
参考情報 ポスカは使えますか?
チョークでないポスカのようなペンタイプのものは使えますか?という質問も多くいただきます。
黒板用のペンタイプのものでも書けます。
その場合は黒板けしでは消せず、水拭きになります。
時間が経って消そうとする場合は、インクが塗膜に浸透して消しにくい、もしくは残ってしまうことがあります。その場合はメラミンスポンジだと綺麗になることがあります。それでも残ってしまったものを綺麗にしたい場合は、塗装で残った黒板塗料でタッチアップして綺麗にすることができます。スポンジなどでポンポンと汚れが残ったところに塗料を乗せて(塗料が多すぎないように注意。透ける場合は何度か作業する方がおすすめ)
ペンタイプの汚れだけでなく傷がついたりした場合でも、塗装で作成した黒板は簡単に自分で補修ができるのもいいところです。