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低voc塗料とは?その定義を解説

公開日 2023年1月26日 最終更新日 2024年8月7日

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VOC(揮発性有機化合物)は大気で揮発して気体となる有機化合物の総称です。VOCが大気に放出されてそれを吸引すると頭痛や神経障害など人体に健康被害を及ぼす原因となります。特に近年では光化学オキシダント、シックハウス症候群の原因として社会に認知されるようになり、問題視されています。VOCは塗料、接着剤、溶剤、インクなどに含まれています。主な物質はトルエン、キシレン、ジクロロメタンなどがあり多種あります。

塗装関連が全体のVOC排出量ほぼ半数を占めていると言われていますが、できるだけVOCのあまり含まない塗料やスプレーを使いVOCの放出量を減らして環境に配慮が必要です。例えば低VOC塗料という有害物質の含有量が低い塗料を使用することでVOC排出抑制できます。低VOCの塗料は他の塗料と何が違うのか、どんなメリットがあるのかこちらで解説したいと思います。

そもそもVOCとは?

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VOCはVolatile Organic Compoundsの略で揮発性有機化合物のことをいいます。揮発性があり、大気で気体となる有機化合物のことです。VOCにはいろいろな成分がありますが塗料や接着剤、インクの溶剤、ガソリンから出るトルエン、キシレンなどに含まれ、揮発して大気に放出されます。工業的な物だけでなく、身近な家庭用の水性塗料やエアゾールスプレーのガスなど、それらの大気中に出るVOCはPM2.5や光化学オキシダントなどの大気汚染物質の原因になると言われています。

VOCに分類されている物質はたくさんありますが中には発がん性物質発がん性物質など人体に健康被害をもたらすものも含まれています。また、シックハウス症候群の原因となる可能性も指摘もされています。

大気汚染やシックハウス症候群などを減らすにはVOCの排出量を少なくしなければいけません。塗料からのVOC排出量は規制によりこの約20年間で半分に減りました。近年、環境問題や健康問題に注目がいくようになり使用される塗料の関心が高まっているからです。溶剤系塗料を使用することが多かった屋外外壁塗装でも水系塗料に移行しつつあります。

《参考サイト》東京都環境局

VOCとは?

VOCと塗料

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塗料の成分は顔料、樹脂、添加剤、溶剤(または水)の4つでできています。顔料、樹脂、添加剤は液体ではないため溶剤か水で溶かして塗装します。有機溶剤で溶かすのが油性塗料、水で溶かすのが水性塗料となります。油性塗料は有機溶剤のシンナーを使って溶かすため臭いが強く作業付近では子供や化学物質に敏感な方は気を付けないといけません。最近ではVOCの少ないタイプも開発されてきてはいると書きましたが、一般的には油性塗料は水性塗料に比べてVOCがたくさん含まれているのです。

水性塗料と油性塗料のメリットデメリット:油性塗料の方がVOCが多いにもかかわらず使われている理由はなんでしょう?一般的に油性塗料の方が水性塗料よりも長持ちすると言われています。でも近年では水性塗料も油性塗料に劣らないくらい性能が良くなっています。

水性塗料のメリット:臭いが少ない、価格が安い
水性塗料のデメリット:耐候性が低い、艶が落ちやすい、低温で塗ることはできない

油性塗料のメリット:耐候性に優れる、艶を維持しやすい、雨水に強い
油性塗料のデメリット:臭いが強い、VOCがたくさん入っている

《参考サイト》厚生労働省

有機溶剤とは

低VOC塗料とは?

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低VOC塗料とは塗料の中に入っている有機溶剤の少ないタイプのことを低VOC塗料といいます。低VOCを使用することによって空気中に排出されるVOCの量が少なくなるため環境、健康のためにも国や自治体は製品や塗装についてVOC含有量含有量の基準を設けています。

例えば東京都内の蒸発系固定発生源のうち約3割を占めていて、回収や処理は困難と言われています。VOC排出量の削減には、塗料等の低VOC化が必要不可欠なのです。これまで室内用にVOCの少ない水性タイプの低VOC塗料は一般的になってきましたが、屋外塗装で使われる塗料は有機溶剤の油性タイプが良く使用されていました。しかし最近はさらに環境への配慮や現場で働く人の安全のためにも塗料メーカーから性能的にも従来の溶剤型塗料と変わらないレベルの塗料が開発されています。例えば水性塗料は7%以下のVOC含有量に比べて溶剤系は30%~60%以下のVOC含有量です。

水性塗料は水で希釈されているためシンナーの有機溶剤は入っていませんが、0~10%のVOC溶剤が含まれています。これは、仕上がりを良くするための溶剤(例えば抗菌剤など)、または顔料などにVOCが含まれているためです。そのため、低VOC塗料でも塗装後の乾燥時に水と僅かな溶剤がVOCとして大気中に揮発しているのです。

また、VOCが全く入っていないタイプの塗料もあり、それはゼロVOC塗料として知られています。

できるだけ低VOC塗料を使用することで環境や人体への健康被害を削減することができるのです。

《参考サイト》東京都環境局

低VOC塗装施工リーフレット

《参考サイト》東京都環境局

低VOC塗料の使用

低VOC塗料のメリット

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学校や住宅などの建築物、橋などの土木構造物の屋外塗装で排出されるVOCは直接大気中に放出されます。そのため低VOCの塗料を使用することによってVOC排出排出削減に貢献できます。また、作業をする人にとっても、生活する人にとってもVOCを吸入する量をできるだけ減らすことによって健康被害へのリスクを抑えることができます。

シックハウス診断士 加納亜由美

グリーンエレファント共同経営者の加納です。
安全塗料といえばエコス社のオーガニックペイントのお仕事
を始めてからペイントの楽しさに目覚めました♡
シックハウス診断士として健康な室内環境作りの
お手伝いいたします。

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